紅葉が降ったら
二年前
高校一年、秋頃
「俺、ずっと沢村が好きだったんだ。付き合ってくれないか?」
私、沢村秋穂は今、校舎裏で知りもしない男子に告白されている。
「ごめん。今は誰とも付き合う気ないから。」
目も合わさず、告白される前から用意していた言葉を告げる。
そして黙って立ち去る。
…もう慣れた。
あたしは、自分で言うのもなんだけど、人より顔が良いらしい。
だから、人よりモテるらしい。
高校に入って六ヶ月ちょっと。
すでに同学年には十一人、年下、年上では六人程に告白されている。
だからか、あたしは女子の集団に睨まれることも少なくない。
リンチや、嫌がらせも、結構多い。
こっちにしたらいい迷惑。
あたしは全くその気にさせるようなことしてないのに。
とゆうか、男子とは極力話さないようにしてるのに。
何であたしがそんなことされなきゃなんないわけ?
身に覚えもないのに。
つくづく、うんざりする。