悪魔くんとナイショで同居しています




「えっ?河川敷に来いだって?」



放課後になり、さっそく例の話を次咲くんに耳打ちした。



「シーッ!次咲くん、声が大きいってば!」



教室内には、まだクラスメートが数人残ってるんだから。

すかさず注意を促すと、次咲くんはごめんごめんと謝りながら声量を下げた。



「面白いことが起こるから、物影に隠れてて欲しいって……アーラが」

次咲くんはあまり乗り気じゃなさそうだったけど、アーラの名を口にした途端に顔色を変えた。



「それなら……断る訳には行かないね」

「そうだね…。多分、何らかの制裁を加えられるだろうから」



私だって行きたくないよ。

悪い予感しかしないんだもん。



でも断りでもすれば、その悪い予感よりも更に恐ろしい結末になりそうだし。



……行くしかないか。



次咲くんに先に行っておくね、と残し教室を出た。




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