悪魔くんとナイショで同居しています




ね、黒羽くん。

なんて言いながら、同意を求める視線を送った。



黒羽くん……いや、アーラはニヤリと不気味な笑顔を浮かべると、

「あぁ、そうだったそうだった。俺も、二十日さんに言いたいことがあったんだよね」

何を思ってかは分からないけど、なんとか話しを合わせてくれた。



「そう……?じゃあ、また放課後でいいやぁ」



シュンと俯く姿に胸が痛む。

あぁぁ……本当にごめんね。



でも、良かった。

なんとか柏崎さんをアーラから遠ざけることが出来たみたい。

問題の放課後は……どんな手を使おうか?



柏崎さんを守る方法を思案していると、アーラが突然声を上げた。



「柏崎さん、悪いけど放課後も話しは出来ない!」



おっ……?

突然何を言い出すかと思えば……願ったり叶ったりじゃん!

ナイスだよ、ナイス過ぎる展開だよぉお!



「……えっ?」



足を止め振り返った柏崎さんは、目に涙を浮かべているように見えた。




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