悪魔くんとナイショで同居しています
ごめん、ごめん柏崎さん!
こんなことを思うのは心が痛いけど……いっそのことこっぴどくフラレて!
そう、もう二度とアーラに近寄れなくなるほどに。
「ごめんね。俺、彼女いるんだよね」
おぉぉおぉお!?
なんか……恐ろしいくらい私の思惑どおりに事が運んでる?
こうなれば……柏崎さんはアーラから距離をとるようになるはず。
前に紗千に聞いたことがあるんだ。
『柏崎さんってさ、隣のクラスの男子に告白してフラレたんだって。でもすぐ別の男子に告白したらしいよ〜』
そう、顔に合わず優柔不断だよねって言ってた。
その噂が本当なら、柏崎さんはもうアーラにアプローチはかけない。
そもそもアーラに彼女がいるなら、アプローチのしようがない。
って、待てよ。
アーラに彼女!?
「えっ?それ、本当に?!」
柏崎さんが口を開くより先に聞き返した。
するとアーラはニヤリと口角を上げ、
「なに言ってんだよ白々しいなぁ、二十日さん……君のことだよ」
そんな、とんでもない発言をした。