悪魔くんとナイショで同居しています




「二十日さんもさっき俺に話しがあるって言ってたけど……このことだよね?」

「はい?」



あわわわ、柏崎さんの表情にみるみる影が落ちていくよ……。



「だって俺達、両想いじゃん」

「はいぃぃ?!」



ちょっとアーラ……さっきから何でそんなこと言ってるの?

これは絶対に柏崎さんに誤解されちゃうよ。

ってゆうか恨まれちゃう、私が。



「な?付き合おう?」

「いやぁ……だってそもそも」



私達はそんな関係じゃないし、これからもそうならない。

怖がっている場合じゃなくて……これははっきりと否定しなきゃ。

意を決して口を開いた時、アーラが私の耳元でぽつりと囁いた。



「断ったら殺す」



そう……低く冷たい声で。

もちろん、柏崎さんには届かないほどの声量で。



それはつまり……

柏崎さんの目の前で、黒羽くんの告白を受けなきゃいけないってことだよね。



そんなことしたら柏崎さんに嫌われる。

柏崎さんに嫌われれば、彼女を慕う多くの女子からも嫌われる。




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