悪魔くんとナイショで同居しています
紗千とも仲直り出来ていない状況でそんなことになれば……
私は完全に、クラスで孤立してしまう。
柏崎さんだけじゃなくて……
黒羽ファンの多数の女子にも、嫌われることは間違いない。
それは……嫌だ。
そんなの絶対に嫌だよぅ。
「ねぇ、返事は?」
アーラが私を見下ろしている。
氷のように冷たく、殺意を抱いた虎のように鋭い瞳で。
柏崎さんも私を見ている。
その潤んだ瞳からは告白を断って欲しい、そんな祈りが感じとれる。
「わ、私は……」
まだ死にたくない。
例え友達を失ってしまっても、死ぬのは絶対に嫌だ。
「う……ん。付き……合う」
ごめんなさい、柏崎さん。
胸の中で何度も謝りながら、アーラの誘いにノッてしまった。
私が首を縦に振った瞬間、柏崎さんが泣きながら屋上から出て行ってしまった。
「かっ、柏崎さん!」
咄嗟に呼び止めたけど、もちろん振り返ってはくれなかった。