悪魔くんとナイショで同居しています
「そうだな。全く分からないし理解したくもない」
「だったら……あんなこと言わないでよぉっ」
やだ……だんだん視界がぼやけてきた。
なんで私がこんな目に合わなきゃいけないの?
私はただ、平和に過ごしたいだけ。
それだけなのに。
「なんで泣くんだよ。俺が悪いのか?」
「そうだよっ……。だってアーラがあんなことするからっ……私、もう一人ぼっちだよ!」
泣いたって意味ないことは分かってる。
アーラに抗議したって聞いてもらえないことは分かってる。
でも、そう言わずにはいられなかった。
アーラのせいで友達を失ったかと思うと、悔しくて悲しくて……たまらなかったから。
「悪いのはお前だろ?あの日、お前が契約を交わす瞬間を盗み見たりするからだ」
「あの日……?」
っていうと、校庭で次咲くんが……魔法陣を書いて悪魔召喚を行なっていた?
「俺は俺の正体を他言されないように、お前を監視しなきゃいけねぇんだよ。だからお前の近くにいるんだ」