悪魔くんとナイショで同居しています




「そうだな。全く分からないし理解したくもない」

「だったら……あんなこと言わないでよぉっ」



やだ……だんだん視界がぼやけてきた。



なんで私がこんな目に合わなきゃいけないの?

私はただ、平和に過ごしたいだけ。

それだけなのに。



「なんで泣くんだよ。俺が悪いのか?」

「そうだよっ……。だってアーラがあんなことするからっ……私、もう一人ぼっちだよ!」



泣いたって意味ないことは分かってる。

アーラに抗議したって聞いてもらえないことは分かってる。



でも、そう言わずにはいられなかった。

アーラのせいで友達を失ったかと思うと、悔しくて悲しくて……たまらなかったから。



「悪いのはお前だろ?あの日、お前が契約を交わす瞬間を盗み見たりするからだ」

「あの日……?」



っていうと、校庭で次咲くんが……魔法陣を書いて悪魔召喚を行なっていた?



「俺は俺の正体を他言されないように、お前を監視しなきゃいけねぇんだよ。だからお前の近くにいるんだ」




< 128 / 360 >

この作品をシェア

pagetop