悪魔くんとナイショで同居しています
そっか……。
だから、アーラは私の部屋を住処に選んだってことなんだね。
次咲くんの部屋がむさ苦しいからじゃなくて、全ては私を監視するために。
そしてこれからも監視を続けられるように、付き合う形を取ったってことか。
お前がいるからだよ。
あの時アーラが言った言葉の意味がようやく理解出来た。
「そんな……言わないよ。絶対に言わない」
「さぁ……どうだかな」
アーラは鋭い瞳でそう吐き捨てると、じゃあなと残し颯爽と姿を消してしまった。
正体を他言しないように監視している。
アーラはそう言っていたけど……本来私は死ななきゃいけない立場だったんだよね?
『知ってたか?術者と悪魔が契約を交わす姿を見た者は……死ななくちゃいけねぇってこと』
そう、アーラ自身が言っていた。
それなのに……
正体を他言されるリスクまであるのに、何故私を生かしていてくれているの?
アーラと付き合うようになってしまったことも含めて、次咲くんに相談してみることにした。