悪魔くんとナイショで同居しています




ひゃあぁあっ!

こ、こここ怖いっ!



「人間は靴がなきゃ外を歩けない生き物なんだろ?だからこうしてやったんだ」

「くっ……靴が無くても歩けますっ!裸足で歩きますっ!」



それよりも何より恥ずかしいからっっ!



「ギャーギャーうるせぇんだよお前は。黙れないなら力ずくで黙らせるぞ」

「はっ……はぃぃ」



やだっ……。

誰に見られてるかも分からないのに……。



って……そもそもこのままどこに行くの?

もしかして、マラソン真っ最中の校庭に行くとかないよねぇ?!



恥ずかしいやら恐怖やらでドキドキしていると、焼却炉の前でアーラが止まった。



「この中にあるから探せば」

「えっ……この中に?」

「早くしなきゃ灰になるぞ」



わざわざ……私に靴が隠されていた場所を教えてくれたの?



アーラにそんな優しい一面があったなんて。

そう驚いたと同時に、何で靴がここにあることを知っているんだろう。

そんな疑問が湧き上がってきた。



アーラが……ここに隠したとか?

まさかね。




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