悪魔くんとナイショで同居しています





「……悪魔に取り憑かれておるとな?ふむ……確かに、かなり邪悪な気を感じます」

「そうなんですか?!やっぱり分かります?!」

「はい。良からぬ者に憑かれておりますね」



さすが……有名な神社の神主さんだ。

アーラの気を察知するとは。



「……本当に分かってるのかなぁ」

次咲くんは神主さんの言葉に、疑念を抱いているようだけど。



「お願いします!その邪悪な気を祓ってください!」

頼れるのは神主さんしかいないんだから!



「分かりました。では早急にとりかかりましょう」



そしてなんと有り難いことに、悪魔祓い……いやアーラ祓いが始まった。



「なんで僕まで……」

「しっ!次咲くん!ちゃんと集中して!」



頭や肩にわさわさと大麻(おおぬさ)を振られている次咲くんは、さもウザそうに顔をしかめている。



「有り難い儀式なんだよ?」

そう小声で注意を促すと、次咲くんは分かったとばかりに頷いた。




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