悪魔くんとナイショで同居しています




嘘ぉぉぉ……。

まさかお祓いの効果は無かったっていうの?



「何?その反応」



私を見下ろす彼の眼が怖い。



「や……。いきなり声をかけられたから、ビックリしただけだよ?」



ぜんっぜん弱ってるような素振りもないし……

それにこの、手を伸ばせば触れられる距離感。

近寄れないように結界を張って貰えたわけでもなさそう。



「……なんか企んでる?」

「まさか。滅相もございませんよぉ」



怖い……怖い怖い怖い!

その冷めた中に怒りを感じさせる瞳……絶対に怒ってるよね?



まさか分かってるの?

悪魔の能力か魔力か何かで……私が神社で悪魔祓いをしたってこと!



「言えよ」

一歩一歩、じりじりと近付いて来る。



「だからぁ……なんにもございましぇん……」

その歩調に合わせて、一歩一歩後退する。



ひぇ〜っ……

この修羅場、どうかいくぐったらいいの?




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