悪魔くんとナイショで同居しています
「それなら僕ね、いい方法を思いついたんだ」
「いい……方法?」
ヘアスタイルが乱れることも気にせず、ぐしゃぐしゃ頭を掻いていると……。
次咲くんが微笑んで話始めた。
「大悪魔様と仲良くなるしかないよ」
「ええ?仲良く?」
何言ってんの、次咲くん。
私がアーラと仲良くなればいいだって?
「いやいや、無理無理無理!」
あんな恐ろしい悪魔と?
仲良くなれるわけないじゃん!
ってゆうか、親しくするなって言ったのは次咲くんだよ?!
「でもそれしかないよ。大悪魔様を倒す術はなさそうだし。そうなればもう……温情にかけるしかないかなって」
「温情なんてあるわけないじゃんか。だってアーラだよ?」
あんな血も涙もないような悪魔に、優しさなんてこれっぽっちも無いよ。
あ、いや……でも焼却炉では助けられたのか?
でもでも!
人間を不幸にすることを生き甲斐としてるんだから……ありえない。
「それもそうだけど……。なら、奏ちゃんも大悪魔様と契約を交わせばいいかもしれない」
「それは私もアーラに願いごとを叶えてもらえばいいってこと?」
次咲くんは首を縦に振った。