悪魔くんとナイショで同居しています
あぁぁぁ……行かなきゃ駄目だよね、やっぱり?
やだな、行きたくないなぁ。
「はい……なんでございましょうか?」
うわぁ、タバコの吸殻が散乱してる。
それにもくもくと漂う煙の嫌な匂い。
早く帰らなきゃ先生に見つかったらヤバイよ。
私まで喫煙してるかと思われたら……それは絶対にマズイ。
「あのさ、ジュース買ってきてくんねー?」
「俺は腹減ったからパンな」
うん、どうせそんなことだろうと思った……。
田村くん達が私を呼ぶ理由なんて、ボコるかパシリ以外にないよね。
「金はお前が出せよ」
「そうそう。モヤシ彼女の奢りってことで」
はい、それもそんなことだろうと思っていましたとも。
次咲くんが散々集られているのを、よく目にしていたからね……。
と言われても、財布は教室のスクールバッグにあるんだけど。
「あの……無理、です。お金がないから」
罵声を浴びせられそうで怖いけど、そう言わざるを得なかった。