悪魔くんとナイショで同居しています
案の上、田村くんと垣内くんの表情が曇った。
「はぁ?モヤシ彼女のくせに生意気言うなよ。盗んででも持って来い」
「出来ないなら転校生に金借りて来いよ」
「おっ、いいねぇ田村。ソレナイスアイデアじゃん。モヤシ彼女、黒羽から今すぐ借りて来い」
アーラから……金を借りる?
いやいやいや、悪魔だしお金なんて持ってないし。
万が一持ってても恐れ多くて無理だし。
無理だよぉ、無理無理無理無理っ。
「それはぁ……ちょっと」
「なんだよ?出来ないってか?」
垣内くんの問いかけに、恐る恐る頷いた。
「は?何言ってんのお前?言っとくけど俺達、ブスには優しくしない主義だから」
垣内くんは眉間にシワを寄せると、タバコを地面に押し付けゆらりと立ち上がった。
「痛い目見たくなかったら土下座してでも借りて来いよ、ほら」
同じように立ち上がった田村くんに、ポンと肩を叩かれる。
ぜ……絶体絶命だ。