悪魔くんとナイショで同居しています





屋上の扉がガチャリと開く音が聞こえた。



こんなタイミングで誰か来たっ……?



即座に振り返ると、

「あらら。もしかしてお取り込み中だったかな……?」

なんとそこには、不敵に微笑むアーラが立っていた。



ぎゃぁぁぁぁあっ……!

なんでアーラが来るの?!

最悪のさいっあくのタイミングだよぉ!



「うわぁ出た、転校生。つーかタイミング良すぎじゃね?」



あわわ……駄目だよ垣内くん。

そんなにアーラを睨みつけては……。



「てゆうか、ココはお前みたいなクソ真面目な生徒が来る場所じゃないよー?」



はぁぁ……田村くんも駄目だよっ。

そんなに挑発的な言葉で煽ったりしたら。



アーラはフンと鼻で笑うと、二人を無視して話しかけてきた。



「なにやってんの?もう授業始まるよ。一緒に教室に戻ろう?」

「そ……そう、だね!うんっ、戻ろっか!」



ホッ……良かった。

ニコニコしてるし怒ってないみたい。

機嫌が悪くならないうちに、早く二人から引き離さなきゃ。



じゃなきゃ、佐々原くんの二の舞になってしまうかも。

それだけは避けなくては。




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