悪魔くんとナイショで同居しています
「で?いつ俺を楽しませてくれるんだよ?」
「はっ。そうだったそうだった……」
うーん、うぅーん……。
アーラが喜びそうな乗り物は分からないから、とりあえず私が行きたい場所に行ってみようかな。
「あっ!あれっ!あそこに行きたい!」
ぐるりと辺りを見渡していると、視界に飛び込んできたクレープ屋を指差した。
ずっと憧れていたこと……異性とクレープを食べる!
まずはその願いを実現させてもらおうかなぁ。
「ふん?まぁいいけど?」
アーラの同意も得られたことだし!
クレープ屋の前に出来た列に、ウキウキ気分で並んだ。
あぁぁ、いいなぁこういうの!
私はイチゴのクレープを買って、アーラにはまた別の味を買って〜……。
ちょっと味見させてー、って交換しあうシュチュエーションに憧れるっ。
「はいっ、黒羽くん!お待たせっ」
噴水の脇に腰掛けていたアーラに、満面の笑みでクレープを差し出した。