悪魔くんとナイショで同居しています




「テメェ殺すぞ!」

「あぁぁぁ……ごめ、なさ……」



いっ……たぁぁぁぁあぁいっ!

ったく、どこにボール飛ばしてんのよ小学生!



足元に転がり落ちたボールを広場に投げると、地面に頭を擦りつけんばかりの勢いで土下座をした。



「ごめんなさいっ!アーラにボールがぶつかりそうだったからっ……」

「はあ?ボールだぁ?」



アーラはゆらりと立ち上がると、私が投げたボールに目を向けた。



「アレから俺を助けたってか?」

「あぁ……はい。とても痛いだろうと思いまして……」



それに、アーラが小学生に怒りを爆発させるかもしれないし……。



あぁ、でもボールが当たらなくて良かった。

って、良くないか。

ボールが顔面に当たった衝撃で、鼻血が止まらないんだもん……。



トホホな結果だよぉ……。



「馬鹿か?俺は悪魔だ。痛みを感じたりしない。それに下等生物如きに、いちいち腹を立てたりなんかはしない。それは前にも話したはずだが?」

「ん……あれ?そう、だっけ?」




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