悪魔くんとナイショで同居しています




デート……?

うん、まぁそう言われればそうなのかな?



「うん、まぁね」



とは言ったものの、ぜんっぜんそれらしい事はしなかったけどね。

って、別に手を繋ぎたいとかキスしたいとかってそんなのは無いけどっっ。



無いけど……っ。

もし、そんなシュチュエーションになってたら……。



「……奏ちゃん、なんか顔が赤くなってるよ」

「へ?あっ?!いやいやっ、ぜんぜんっ!普通だよっ、普通に真っ白!」



やだ、なんか妄想してたら急に恥ずかしくなってきたじゃんっ。

アーラは悪魔だけど、やっぱり息を呑むほどの美形だから……。



ちょっとくらい……そういう恋人らしいことを考えてしまうじゃないの。

そう、特に黒羽モードの時は。



悪魔だって分かっていながら、それでもふとした笑顔にキュンとしてしまう時があるんだよねぇ。



「はっ……ごめん、次咲くん」



いかんいかん。

つい次咲くんの存在を忘れてしまうなんて。




< 205 / 360 >

この作品をシェア

pagetop