悪魔くんとナイショで同居しています
「あ、アーラ……」
自宅に戻ると、我が物顔でベッドでくつろぐアーラがいた。
あの後一度も教室に戻って来なかったから、何をしているのかと思ったら……。
さっさと帰宅して、また私の漫画を読んでたってわけね。
「おい、何でお前の住処には同じような書物がたくさんあるんだ?」
アーラは飽きたと一言零し、少女漫画を乱暴に放り投げた。
あぁっ、また私の大事な本を投げてっ。
やめて欲しいけど言えない、絶対に言えないぃぃぃ。
じゃ、なかった。
どうして甘々な恋愛漫画ばかりなのかって?
そりゃあ恋愛に憧れているからに決まってんじゃんんんっ!
リア充してないから二次元に逃げてんじゃん……。
とは、恥ずかしいから言いたくないしなぁ。
返答に迷っていると、アーラがニヤリと笑みを浮かべた。
「へぇ……なるほど、そういうことねぇ」
「へあっ?!ちょっ、ちょっと待って!アーラってば、私の心が読めるの?」
えぇぇ?
嘘でしょう……嘘だよね?
ねぇ、嘘だと言って。