悪魔くんとナイショで同居しています
「す、すみませんでした。覗くつもりは毛頭なかったんだけど……結果的に邪魔してしまって」
ここは罵詈雑言を浴びせられる前に、自分の非を認めて誠心誠意謝罪しなくちゃ。
麻里子ちゃんの気持ちを考えれば、それは当然のことだ。
深々と頭を下げてはみたものの、
「テメェマジふざけんなよ」
返ってきた言葉はやっぱり罵詈雑言だった。
うぅ……。
そうなりますよねぇ、分かっていましたとも。
ついでに取り巻きのギャル達も、口々にウザイだのありえないだの騒ぎ始めた。
四方八方から飛び交う暴言に戸惑っていると、麻里子ちゃんが一層大きな怒声を響かせた。
「今朝いきなり翼くんにフラレたんだけど!絶対にアンタのせいだろ!」
「え……?」
「しらばっくれんなよ!アンタが来る前までは良い感じだったんだから!」
アーラが麻里子ちゃんをフッた?
一体どうしてそんな行動をとったんだろう?
「はぁ……そうなんだ」
麻里子ちゃんには悪いけど、安堵のため息が漏れた。