悪魔くんとナイショで同居しています
「次咲くん……」
でも、驚いたなぁ。
次咲くんにもこんなに男らしい一面があったなんて。
「はぁ?ウザイんだけど!」
「テメェこのまま終わると思うなよっ」
「絶対に許さないから」
さすがのギャル達も、次咲くんの凄まじい気迫に押されてか……
口々に罵倒しながら去って行った。
次咲くんはすぐさま振り返ると、
「奏ちゃん、大丈夫だった?大変だったね」
優しい笑顔を向けてきた。
「あ……うん。次咲くんこそ大丈夫?仕返しされちゃうよ」
あの様子だと、報復は免れないだろうな。
私なんか助けたりしたから……。
「あはは、大丈夫だよ。毎日垣内達にイジメられてるから、女子の仕返しなんて怖くないよ」
「ほんと……ごめんね。ありがとう」
「奏ちゃんも僕を助けてくれるでしょ?お互い様だよ」
次咲くん……。
貴方がこんなにも優しくて温かい人だったなんて。
こうやって関わるようになる前までは、思いもしなかったな。
「本当にありがとう。次咲くんと友達になれて良かったよ」