悪魔くんとナイショで同居しています
教室に入ると、男子達の騒がしい声が耳を突いた。
「お前何休んでんだよ」
「もしかして逃げたつもりか?」
ある一席に群がる男子達は、口々に罵声を上げていた。
その中心には、無表情で黒板を見つめる次咲くんがいる。
次咲くんだ……。
彼に聞けば、昨夜の出来事が夢だったのかどうか分かるかも。
「うわ……次咲、学校来てんじゃん。よく来れたよねぇ」
「あ、うん。そう……だね」
話しかけ……たいけど、あのヤンキー集団がいる中でそれは出来そうにもない。
「テメェ何か言えよコノヤロー」
「シカトぶっこいてんじゃねぇよ」
ヤンキーの一人が次咲くんの机を蹴り飛ばした。
ガシャーンと、激しい音を立ててソレが吹き飛んだ。
……絶対に無理だよ。
怖すぎる。
私まで蹴り飛ばされかねない。