悪魔くんとナイショで同居しています




ってゆうか、また間違えて邪悪な悪魔とか呼んじゃったら困るじゃん。



「私は魔界に行くって決めたの」

「なんだって?」

「アーラが一緒にいてくれたら、寂しくないだろうし」



どうせ死ぬなら、オバケになるよりマシじゃん。

オバケになって一人で彷徨うよりも。



悪魔になったら、アーラみたいに変身できるし、魔法も使える。

空も飛べるし、何より魔界には何でもあるんだって。



その方が絶対に楽しいに決まってる。



「奏ちゃん……本気で言ってるの?」

「……本気だよ」



次咲くんはむっと眉間にしわを寄せると、箸をテーブルに置いた。

まだうどんは残っているのに、そんなことはどうでもいいと言っているかのようだった。



「大悪魔様に何を言われたのかは分からないけど、絶対に誘いにのったら駄目だよ!」

「誘いになんてのってないよ。魔界に誘われたわけじゃないから」

「前にも忠告したでしょ!大悪魔様は奏ちゃんを魔界に引きずり込むために、あの手この手を使ってくるって!ただ殺して終わるだけより、魔界に落とした方が彼らにとっては、メリットがあるからだよ!」



あぁ……

そういえば、そんな会話もしたんだっけ。




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