悪魔くんとナイショで同居しています




「お前ら何をやってるんだ。チャイムはとっくに鳴ってるぞ」



担任の一言で、殺伐とした雰囲気が瞬時に崩壊した。



「はいはーい、座りまーす」



ヤンキー集団は何事も無かったかのように、吹き飛んだ机を戻し始める。



「じゃあまた、後で遊ぼうや。次咲くん?」

「そうそう。今度は屋上で、ね?」



ヤンキー達は次咲くんの耳元でそんなことを囁くと、笑いながらそれぞれの席に戻った。

次咲くんはそれでも、無表情のまま黒板を見続けていた。



……あぁ、良かった。

ナイスタイミングだよ、先生。



そして何事も無かったかのように、ホームルームが始まった。



「えー……今日は、突然だが転校生を紹介します」




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