悪魔くんとナイショで同居しています
こうなったら……率直に聞くしかないか。
ドライヤーのスイッチを切り、速やかに立ち上がりアーラと向かい合った。
「言え」
「あ……うん。あのね」
うぅ……アーラの瞳がいつにも増して鋭い。
言いにくい。
言いにくいけど……。
「アーラは……本当に私の側にいてくれるの?それとも私を騙そうとしてるの?」
震える声で、何を言われるか分からない不安に押し潰されそうになりながらも、疑問をぶつけてみた。
するとアーラは表情一つ変えることなく、
「側にいるよ。騙そうなんて思ってないし、嘘も偽りもない」
はっきりとした口調で答えた。
……でも、次咲くんが言っていたんだ。
どんなことを言われても、されても、心を許してはいけないんだって。
「アーラは悪魔だから……信じていいのか分からないよ」
本音は信じたいと思う。
せめて彼だけは、頼れる存在であって欲しい。