悪魔くんとナイショで同居しています
「信じてもいいよ。俺はお前の味方だ」
「ほ……本当に?」
普段見せる氷のような冷たい眼からは、まるで別人かと疑いたくなるような優しい眼差し。
逆にそれが怪しくて、胸の中でつっかえているモヤモヤは消えるどころか更に増強していく。
そうやって私を……魔界に引きずり込もうとしているのかも。
味方とみせかけて、私を陥れるつもりなのかも。
「本当だ。夜中になるといつも、布団に包まって泣いているのも知ってるんだからな」
「どうしてそれを……」
「お前のことなら何でも分かる。辛いのも、悲しいのも。誰かに必要とされたいことも」
そんな不信感ばかりが増強していく中でも……。
やっぱりアーラを信じたいと思う自分が消えなかった。
というか無理矢理にでも消せなかった。
こんな言葉を投げかけてくれるのは、アーラ以外にいないから。
「アーラが……私を不幸にしてるわけじゃないんだよね?」
「当たり前だろ。俺のターゲットはお前じゃないだろう」