悪魔くんとナイショで同居しています
早く止めなきゃ、アーラが怒りに爆発してしまうかもしれない。
ってゆうか、これだけ殴られれば流石に痛いんじゃないの?!
なんでもいい、手段は選ばない。
とにかく……とにかく二人を引き離さなきゃ!
垣内くんに邪魔だと何度突き飛ばされても、何度も何度もその腕にしがみついた。
「あぁっ、うぜぇな!今日はこれくらいにしといてやるよ」
やっと垣内くんが手を止めてくれた時には、アーラはすっかり動かなくなっていた。
というか……始めから一切の抵抗をみせなかったのだけれど。
「アーラっ……!」
垣内くんの姿が視界から消えた瞬間、起き上がろうともしないアーラに走り寄った。
瞼や口元は切れていて、鼻からも血を流している姿は目を覆いたくなるほどだった。
「ねぇ、大丈夫?!」
ここまでやられておいて……何も仕返しをしないとは。
ホッとしたと同時に、驚きが隠せなかった。
人間如き下等生物にいちいち腹を立てたりなんかしない。
何度かそう言っていたけど……あの言葉、そろそろ信じていいのかも?