悪魔くんとナイショで同居しています




二十日奏(はつかかなで)

高校二年生になったばかりの、平凡な女子高生だ。



特別可愛くもないせいか、彼氏いない歴はイコール年齢。

オシャレなんてものは皆無。

というか、さほど興味も無かったり。



専ら甘々恋愛漫画を片手に、爽やかな好青年との恋愛を夢見ているっていう。

現実世界では巡り会えないような、二次元ならではのイケメンに憧れている。



まぁそんな恋愛の文字は無い非リア充な毎日…もしくは妄想に塗れた毎日を送っているわけだけど。



それでも友達はそこそこいるから、それなりに高校生活をエンジョイしている方かな?

なんて自己満足している。



「おっはよー、奏!」

「奏〜っ、聞いて聞いて!今日さぁ……」



通学路で顔を合わすと、笑顔で駆け寄って来てくれるクラスメート達。



「うん、みんなおはよう!」



まさに順風満帆。

なんの不満もない学校生活。



いつまでもこんな日々が続くと思っていたのに。

まさかそれが、いとも簡単に崩れてしまうなんて。



ーーー思ってもいなかった。




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