悪魔くんとナイショで同居しています





「明日、魔界に行くぞ」

「えっ?明日……!?」



そんな…。

そろそろ魔界行きだなぁなんて思ってはいたけど、いきなり明日だなんて。



まだまだ、心の準備が出来てないよ。

だって私まだまだ、みんなと一緒にいたいもん。



嫌われてたって、辛くたって悲しくたって我慢する。

やっぱり行きたくないよ、死にたくない。



もう少しだけ時間が欲しいと懇願したけど、首を横に振られてしまった。



「魔界に行きたいなら、俺が帰るタイミングじゃなきゃ行けないんだよ」

「そっかぁ……」



じゃあ、覚悟を決めるしか無いんだね。



じゃなきゃ…アーラと離れ離れになっちゃう。

それは絶対に嫌なんだ。

一人ぼっちでオバケになんてなりたくない。



生き延びる選択肢がないのなら、魔界を選ぶしかないもん。



「明日の正子。校庭にて魔界の扉を開く。決して遅れるんじゃねぇぞ」

「分かった。必ず行くよ」



じゃあ明日が、学校に行ける最後の日ってことか。



クラスメート達に会うのも、紗千に会うのも。

次咲くんに、会うのも。




< 330 / 360 >

この作品をシェア

pagetop