悪魔くんとナイショで同居しています
「明日、魔界に行くぞ」
「えっ?明日……!?」
そんな…。
そろそろ魔界行きだなぁなんて思ってはいたけど、いきなり明日だなんて。
まだまだ、心の準備が出来てないよ。
だって私まだまだ、みんなと一緒にいたいもん。
嫌われてたって、辛くたって悲しくたって我慢する。
やっぱり行きたくないよ、死にたくない。
もう少しだけ時間が欲しいと懇願したけど、首を横に振られてしまった。
「魔界に行きたいなら、俺が帰るタイミングじゃなきゃ行けないんだよ」
「そっかぁ……」
じゃあ、覚悟を決めるしか無いんだね。
じゃなきゃ…アーラと離れ離れになっちゃう。
それは絶対に嫌なんだ。
一人ぼっちでオバケになんてなりたくない。
生き延びる選択肢がないのなら、魔界を選ぶしかないもん。
「明日の正子。校庭にて魔界の扉を開く。決して遅れるんじゃねぇぞ」
「分かった。必ず行くよ」
じゃあ明日が、学校に行ける最後の日ってことか。
クラスメート達に会うのも、紗千に会うのも。
次咲くんに、会うのも。