悪魔くんとナイショで同居しています
「へぇ。この俺に命乞いすんの?悪魔が冷酷無比な生き物だって知らねぇのか?」
これだから人間は嫌いなんだよ。
ため息を吐きながら呟いた彼は、馬鹿にしたような目を向けてきた。
あぁ……私、本当に死ぬの?
そもそもアレは、次咲くんに誘われたから行ってみただけなのに。
それなのにどうしてこんな目に合わなくちゃいけないの?
そう思うと途端に泣けてきた。
みるみる視界が霞んでくる。
「やっぱり辞めだ。今すぐ殺すことは止めよう」
「えっ……」
「気が変わったんだよ」
気が……変わった?
理由がなんにせよ、それはつまり助かったってこと?
「ほ……本当に?」
「あぁ。ただ、俺の正体を他言したら即、殺すからな」