悪魔くんとナイショで同居しています




猫の青い瞳から眩い光が放たれた。



「うわっ……なにっ!」

思わず目を閉じる。



「……ふーん。ここがお前の住処かぁ」



ここがお前の住処かぁ、って言った?

今……確かにそう猫が喋ったよね?!



閉じていた瞼を開けると、そこにはさっきまでいた猫がこつ然と消えていた。



「へぇ。人間のくせに、なかなか良いとこに住んでんじゃん」

「へっ?!」



背後から聞こえる声に振り返ると、そこには……。



「よぉ」



ベッドに横たわる、アーラがいた。



「えっ!ななっ……なななっ!」

なんでそこにいるの?

そう言いたかったのに、驚きのあまり声が出ない。



「さっきそこから入って来たじゃん」

「さ……さささ?」



さっき入って来た?

アーラが指差す先に視線を辿ると、開け放たれた窓があった。




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