悪魔くんとナイショで同居しています
無理だ。
悪魔と同居なんて……私まで不幸になりそうだ。
それに外見はどこからどう見ても普通の少年。
異性に免疫がない私にとって、それはちょっと…いやかなり刺激的すぎるだろう。
想像しただけで顔に熱が帯びるのを感じた。
「とりあえず、しばらく人間界にとどまらなくちゃいけないんだよ」
「そんなこと言われても……」
人間ならともかく、悪魔なら野宿だって平気なんじゃないの?
自在に変化できるなら、鳥に化けて木の上で寝ればいいんじゃない?
ってゆうか、そもそも悪魔って寝るの?
一気に色んな疑問が沸いてきたけど、それをぶつけることはしなかった。
だって怖いし……根拠は無いけど、悪魔に興味を持ったら駄目な気がする。
「ここを俺の住処にしてくれるなら、お前の待遇を考えてやってもいいけど?」
「……と、言いますと?」
「しばらく殺さないでやるよ」
彼の気が変わらないうちに、秒速で首を縦に振った。