悪魔くんとナイショで同居しています




「浩太ーっ!おはよーっ」



後ろから、並んで歩く次咲くんと佐々原くんを眺めていると……

くるんくるんの金髪を揺らしながら、派手派手しいギャルが駆け寄って行った。



「麻里子〜、おはよう」



佐々原くんが麻里子と呼ぶあの子もまた、クラスメートの問題児。

女子の中心に立つ彼女は、佐々原くんと付き合っているみたいだ。



「あっ、次咲じゃん。私のカバンも持ってくんない?」

「まさか嫌……とか言わねぇよな?次咲?」



佐々原くんは麻里子ちゃんからカバンを受け取ると、次咲くんに差し出した。



「うん……もちろん持つよ」



次咲くんは分かりやすい作り笑いをすると、彼女のカバンを手に取った。



あぁぁ、ごめんね次咲くん。

助けてあげられなくて……本当にごめん。



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