悪魔くんとナイショで同居しています
「良いんですか?じゃあお言葉に甘えさせてもらおうかなぁ」
「あは……はははは」
まさかこんなことになってしまうなんて……。
自らの手で、悪魔を自宅に招き入れてしまったとは露知らずで……
母は呑気に鼻歌を歌いながら料理を始めた。
「ふぅん……なかなか楽しませてくれるじゃん」
小声で呟いたアーラの横顔が怖い。
何か良からぬことを考えているような……。
「お、お母さんには何もしないで……」
「しねぇよ。俺のターゲットは別にいるからな」
あぁ……良かった。
お母さんまで巻き込んでしまうことにならなくて。
ターゲットっていうのは、佐々原くんを筆頭とするイジメっ子達のことだよね。
「あぁ、なら良かった……」
思わず、安堵の息が漏れた。