悪魔くんとナイショで同居しています




「お前……寝れないんだろ?」

「え……うん?」



お前がいるからだ。

あれ……やっぱりどういう意味なんだろう?



まだ熱が冷めない。

妙にドキドキしてる。



だって男の子にそんなことを言われたの……初めてなんだもん。



「じゃあ、ちょっと暇つぶしに外出てみるか?」

「うん………。って、えぇ?!」



アーラがにやりと微笑んだ直後、考え事をしながら適当な返事をしたことに後悔した。



「やっ……!」



足がふわりと宙に浮いた。

かと思えば、下からアーラを見上げる形になった。



お、お姫様抱っこされてる?!



「前に俺を楽しませてくれた礼をしてやるよ」

「ちょっ……」



何を考えているの?!

窓に足なんかかけてるけど?



アーラはまたにやりと口角を上げると、八枚の翼を出現させた。



「しっかり掴まっとけよ。じゃないと死ぬぞ」

「なっ!」



もしかして……ここから飛び降りる気?




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