悪魔くんとナイショで同居しています
「次はお前の番な」
「えっ?」
「お前が俺を楽しませる番だよ」
えぇぇ?
そんなこと言われたって……どうしたらいいのか分からないよぉ。
「アーラは……何をしている時が楽しいの?」
全く想像も出来ないから、こりゃあもう聞くしかないか。
「そうだなぁ。人間が嘆き悲しみ、絶望に暮れる姿を見る時かな」
「あは……あははは」
うん、聞くべきじゃなかったかな。
「あとは、人間を魔界に引きずり込む瞬間もゾクゾクするなぁ」
「うん……もういいです」
魔界に引きずり込むって……。
なんとまぁ恐ろしいことをさらりと。
でも、魔界ってどんなところなんだろう?
「あの……魔界って何があるの?」
駄目だと分かっていながらも、好奇心に負けてしまった。
魔界に興味を持ったらいけないってことはなんとなく分かる。
そんな素振りを見せようものなら、私も引きずり込まれる可能性は否めない。
アーラはにやりとほくそ笑むと、
「それはその目で確かめるといい」
想定内の答えをくれた。