悪魔くんとナイショで同居しています




あー……また次咲くんを荷物持ちにしてるんだね。



「おい、次咲。タバコ買ってきてくんねー?」

「あっ、俺のも。ついでにジュースも」



酷いなぁ。

荷物まで持たせておいて……パシリにまでするのか。



「タバコは……ちょっと」

次咲くんは苦笑いを浮かべながら、ヤンキー達に小さな抵抗を見せた。



「はぁ?んだよお前。まさか断る気か?」

「生意気言ってんじゃねーよ」



それに気を悪くした二人組は、スッと立ち上がって次咲くんの両脇に立った。



「あっ……!」



ヤンキーのうち一人が、次咲くんにボディーブローを打ち込んだ。



あれは……さすがにヤバイよね。

なんとかしなきゃ。



でも、どうやって?

私があの二人を止めるっていうの?



「なにやってんの?道の真ん中でぼーっと突っ立って」



次咲くん救助に二の足を踏んでいると、どこからともなくアーラが現れた。




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