悪魔くんとナイショで同居しています
「あっ、アー……じゃなくて黒羽くん!」
「やぁ、二十日奏さん」
私は二人を制止させられる力量はないけど……アーラだったら出来るかもしれない。
藁にもすがる思いで、次咲くんの救助を要請してみた。
「……へぇ?この俺に、人間如き下等生物を助けろと?」
その爽やかな笑みが瞬時にして曇った。
「お、お願いします……。このままじゃああまりにかわいそうだから」
う……こ、怖い。
悪魔が人を助けるだなんて、やっぱり無理があったか。
「お断りだな。それにアイツは俺に、イジメっ子達を不幸にしろって言ったんだ。助けてくれとは言われてない」
「そんなぁ……」
じゃあやっぱり、私が行くしかないの?
不運なことに他に通行人がいないもんな。
ここは腹をくくるしかないのか。
「どうした?アイツ……また殴られてっけど?」
ええい!
もうどうにでもなれっっ!