悪魔くんとナイショで同居しています
いてもたってもいられなくなって、ヤンキー二人組に向って走った。
「やっ……やめてくださいっ!」
よぅし言った!
ついに言ってやったぞっ!
「はぁ?なんつったよ?」
わぁ〜……般若にも勝らんばかりの勢いで睨んでるよぉ。
一人のヤンキーが、次咲くんの胸倉から手を離した。
「あれっ?お前……誰かと思えばもやし野郎の彼女じゃん」
その横にいたヤンキーに至っては、笑いながら歩み寄ってくる。
「あらららら〜?もしかして、彼氏を助けに来たのかな?ん?」
どうしよう……足の震えが止まらない。
イジメは駄目だよ、そう言いたいのに言葉が出てこない。
「か、奏ちゃん……」
心配そうな次咲くんの声が聞こえる。
「で、今何て言ったの?」
「まさか、俺達に文句でもあるのかな?」
左肩に手が乗ったかと思えば、右肩にも手が乗った。
「いやぁ……そのぉ」
ひぃ〜っ……どうしたらいいの?
こんなでしゃばった真似、やっぱりするんじゃなかった。