向日葵の下で口付けを
てれやな君だから
あの日から私達の間には、相変わらず甘い時間が流れていた。

何十年にも感じる様な、幸せな時間だった。

一生分の幸せを、使い果してしまったんじゃないかというぐらい幸せだった。

だけど、エノとのキスもデートもあれっきりだった。

やっぱり、エノは照れ屋なのかも知れない。

前のキスだって、自分からした癖に顔を真っ赤にしていた。

あの時の事は、鮮明に覚えている。

ずっと忘れられない様、記憶に焼き付けられた出来事だった。

そんな、幸せな日々が、目の前から消えるのは一瞬だった。
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