向日葵の下で口付けを
午後8時、日が落ちた街と静まり返る店内。
店の扉に掛けられたプレートを「準備中」に変えると、食器を洗い、店内を片付け二階に上がった。
「ただいま。」
私がそう言うと、すぐさま恋人エノが走ってきた。
「おかえり、お仕事お疲れ様!」
私に飛びついて離れない暖かさを全身に感じながら、私が抱き返すとエノは満足そうに笑った。
「夕飯、作るね。」
するとエノは私から手を離して、「じゃあ、またあとでね。」と言った。
エノはいつも私が仕事を終えて戻ってくると、一目散に抱き着いてくる。
とても幸せで甘い時間。
だけど、この先に進む勇気なんて二人にはない。
私達は、ずっと待ったってこのままだろう。
どうにかできればと、考えれば考える程どうしようもない無力さを感じた。
店の扉に掛けられたプレートを「準備中」に変えると、食器を洗い、店内を片付け二階に上がった。
「ただいま。」
私がそう言うと、すぐさま恋人エノが走ってきた。
「おかえり、お仕事お疲れ様!」
私に飛びついて離れない暖かさを全身に感じながら、私が抱き返すとエノは満足そうに笑った。
「夕飯、作るね。」
するとエノは私から手を離して、「じゃあ、またあとでね。」と言った。
エノはいつも私が仕事を終えて戻ってくると、一目散に抱き着いてくる。
とても幸せで甘い時間。
だけど、この先に進む勇気なんて二人にはない。
私達は、ずっと待ったってこのままだろう。
どうにかできればと、考えれば考える程どうしようもない無力さを感じた。