恋愛指南は乙女ゲームで
<『うん、わかった』
私は早速持っていた荷物を自分の部屋に入れると、すぐに田村くんの部屋の前で、ガムテープを手に取った。
『箱作っていくね。詰めるものは、その辺に置いて行って』
玄関先で、段ボールを組み立てて言うと、いきなり田村くんが段ボールを私に被せた。
『きゃあっ。何?』
慌てる私に、田村くんは、ぼそっと呟いた。
『持って行くもの』
『えっ……』>
こらこらこらーーーっ!
何だこの展開!
貴様らまだ付き合ってもないだろうが!
<選択してください>
このタイミングでかよ!
<A.何を言ってるの、と怒る
B.黙る
C.嬉しい、と言う>
微妙!
俺ならAだ。
いや、Bもプラスだ。
冷たい視線で流してやる。
そういう意味じゃねーんだろうけどな!
大分俺も女心がわかってきたな。
つまり、ここは……。
C……だろうか。
いや、いくらお花畑でも、それはないんじゃないか?
いきなりそんなこと言われて、女は嬉しいんだろうか。
付き合ってラブラブで、それこそ結婚の約束とかまでしてるならともかく。
ここは無難にBで行こう。
選択。
<『……』
一気に体温が上がった私は、ただ黙って田村くんを見つめた>
前言撤回。
やっぱり女心はわからん。
そこまで考えるんだ?
こういうこと言うだけで、全部女にはわかるんだ?
いや男はそこまで考えてないかもしれないんだぞ?
単なる悪ふざけかもしれないし、遊びの冗談かもしれない。
男の場合はその辺、大いにあり得るんだ。
箱を人に被せるなんざ、よくやるいたずらだぜ。
<Nice answer!>
いい選択だったようだ。
が、何だこの納得いかない感。
一気に女心の迷宮に放り込まれた俺をそのままに、ゲームは最終章へと入っていくのだった。
私は早速持っていた荷物を自分の部屋に入れると、すぐに田村くんの部屋の前で、ガムテープを手に取った。
『箱作っていくね。詰めるものは、その辺に置いて行って』
玄関先で、段ボールを組み立てて言うと、いきなり田村くんが段ボールを私に被せた。
『きゃあっ。何?』
慌てる私に、田村くんは、ぼそっと呟いた。
『持って行くもの』
『えっ……』>
こらこらこらーーーっ!
何だこの展開!
貴様らまだ付き合ってもないだろうが!
<選択してください>
このタイミングでかよ!
<A.何を言ってるの、と怒る
B.黙る
C.嬉しい、と言う>
微妙!
俺ならAだ。
いや、Bもプラスだ。
冷たい視線で流してやる。
そういう意味じゃねーんだろうけどな!
大分俺も女心がわかってきたな。
つまり、ここは……。
C……だろうか。
いや、いくらお花畑でも、それはないんじゃないか?
いきなりそんなこと言われて、女は嬉しいんだろうか。
付き合ってラブラブで、それこそ結婚の約束とかまでしてるならともかく。
ここは無難にBで行こう。
選択。
<『……』
一気に体温が上がった私は、ただ黙って田村くんを見つめた>
前言撤回。
やっぱり女心はわからん。
そこまで考えるんだ?
こういうこと言うだけで、全部女にはわかるんだ?
いや男はそこまで考えてないかもしれないんだぞ?
単なる悪ふざけかもしれないし、遊びの冗談かもしれない。
男の場合はその辺、大いにあり得るんだ。
箱を人に被せるなんざ、よくやるいたずらだぜ。
<Nice answer!>
いい選択だったようだ。
が、何だこの納得いかない感。
一気に女心の迷宮に放り込まれた俺をそのままに、ゲームは最終章へと入っていくのだった。