恋愛指南は乙女ゲームで
「無料なんだろうな?」
「当たり前だろ。そこまで悪魔じゃないぜ」
今野からスマホを取り返した俺は、我が目を疑った。
何か、いかにもなイケメンアニメのアイコンが出来ている。
「……おい」
「いやいや、手っ取り早く恋愛スキルを上げるにゃ良いアイテムだと思うんだよ」
「俺には男色の気(け)なんかねぇよ!」
「つかお前、感覚古過ぎ。大体名前からして政重って。まぁ俺からすると戦国武将ちっくでかっこいいけどさぁ。髪も真っ黒だし、使う言葉は古臭いし」
「お前は喧嘩売ってんのか」
「だから、お前を想ってのことだよ。それ、起動してみ」
面白そうな顔の今野に促され、俺はイケメンアイコンをタップした。
「……おい」
「まぁまぁ、言いたいことは何となくわかるが、とりあえずやってみ」
「つか、これどう見ても女用のゲームじゃねぇか!」
スマホの画面を今野に突き付けて吠える。
画面にはキラッキラのイケメンたちが笑いかけていた。
「まぁ聞け。お前にはなぁ、女子力ってものが皆無なんだよ」
「当たり前だ! 男なんだから」
「そうじゃない。男だって女子力がないと、乙女心がわからないだろ。そんなんで彼女と上手く行くと思ってんのか?」
ぐ、と言葉に詰まる俺を見、今野は目尻を下げた。
「それで女子力を磨け。お前は普通よりも、そういう部分がなさ過ぎる。そういう乙女ゲームで女子力を磨くんだ!」
何か熱く諭されて、俺は乙女ゲームなるものをやることになった。
「当たり前だろ。そこまで悪魔じゃないぜ」
今野からスマホを取り返した俺は、我が目を疑った。
何か、いかにもなイケメンアニメのアイコンが出来ている。
「……おい」
「いやいや、手っ取り早く恋愛スキルを上げるにゃ良いアイテムだと思うんだよ」
「俺には男色の気(け)なんかねぇよ!」
「つかお前、感覚古過ぎ。大体名前からして政重って。まぁ俺からすると戦国武将ちっくでかっこいいけどさぁ。髪も真っ黒だし、使う言葉は古臭いし」
「お前は喧嘩売ってんのか」
「だから、お前を想ってのことだよ。それ、起動してみ」
面白そうな顔の今野に促され、俺はイケメンアイコンをタップした。
「……おい」
「まぁまぁ、言いたいことは何となくわかるが、とりあえずやってみ」
「つか、これどう見ても女用のゲームじゃねぇか!」
スマホの画面を今野に突き付けて吠える。
画面にはキラッキラのイケメンたちが笑いかけていた。
「まぁ聞け。お前にはなぁ、女子力ってものが皆無なんだよ」
「当たり前だ! 男なんだから」
「そうじゃない。男だって女子力がないと、乙女心がわからないだろ。そんなんで彼女と上手く行くと思ってんのか?」
ぐ、と言葉に詰まる俺を見、今野は目尻を下げた。
「それで女子力を磨け。お前は普通よりも、そういう部分がなさ過ぎる。そういう乙女ゲームで女子力を磨くんだ!」
何か熱く諭されて、俺は乙女ゲームなるものをやることになった。