恋愛指南は乙女ゲームで
epilogue
「凄いな! なるほどなぁ。うん、確かにそうかも! お前はスタートの時点でチャラ男よりもだ~いぶ後ろにいるわけだな。うんうん、そうだ。まさにその通り」

「ちょ、そんなに納得するな……」

 自分で図解までしておいて何だが、あまりに納得されると傷が開く。
 友達ならフォローしてくれ。

「しかもお前の種、化石か! てぐらいカラッカラだもんな。芽が腐ってるかもしれないし、うん、それを芽吹かそうなんて、よほどの専門知識を備えた研究者でないと無理だぜ。はあぁ、こりゃ先行き不安だなぁ」

 完全に面白がってる。
 だが悔しいことに、今野の言う通りだ。

「けど安心しろ。お前のその固い種も、これをしていく内に潤いを取り戻すはずだ」

 ぽん、と肩を叩きながら、今野が再び俺のスマホを操作する。

「ほら! 戦国武将ならお堅いし、お前も名前からして戦国武将だ。やりやすいだろ」

 イケメンアイコンの横に、新たにイケメン武将のアイコンが出来ている。
 また人のスマホに妙なもんインストールしやがった。

「どこが! 根本は変わらないだろ!」

 今野からスマホをひったくって、イケメン武将を長押しする。
 が、それを今野が全力で止めた。
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