恋愛指南は乙女ゲームで
episode:2 恋のライバル
「どうよ、ゲームの進み具合は」
「どうもこうも……」
面白そうに聞いてくる今野に、俺は渋い顔をしてみせた。
「面白くないか?」
「面白いわけないだろ。何で俺が野郎と恋に落ちないといかんのだ」
どん、と机を叩く。
今野は慌てて人差し指を自分の口の前に立てた。
「しーっ。馬鹿、そんなこと女子に聞かれてみろ。あっという間にお前、腐女子の餌食だぞ」
「婦女子?」
「違う、腐女子。男同士の恋愛モノに嵌る女子だ」
「何だそれ。それの何が面白い? 自分の入る余地がなくてもいいのか?」
「そこはよくわからん。レズもののAVみたいなものじゃないか?」
「なるほど。あれも冷静になると何が楽しいのかわからんけどな」
「まぁな、いいんだよ。とにかく……えーと、そうそう、あれは別にお前をそっちに連れて行こうとしてやらせてるわけじゃない。お前が女になって、いかに男を篭絡するか。そのための女子力を磨くためのものだ」
ぐ、と拳を握って力説するが、やはり今野の目は笑っている。
こいつ、楽しんでやがる。
「だから。何で俺がそこまでしないといけない。それともお前は、こういうのをやって女子力とやらを上げてるのか?」
まさか世の男は皆そういう努力をして彼女と付き合っているのだろうか。
俺が言うと、今野は呆れたように、手をひらひらと振った。
「どうもこうも……」
面白そうに聞いてくる今野に、俺は渋い顔をしてみせた。
「面白くないか?」
「面白いわけないだろ。何で俺が野郎と恋に落ちないといかんのだ」
どん、と机を叩く。
今野は慌てて人差し指を自分の口の前に立てた。
「しーっ。馬鹿、そんなこと女子に聞かれてみろ。あっという間にお前、腐女子の餌食だぞ」
「婦女子?」
「違う、腐女子。男同士の恋愛モノに嵌る女子だ」
「何だそれ。それの何が面白い? 自分の入る余地がなくてもいいのか?」
「そこはよくわからん。レズもののAVみたいなものじゃないか?」
「なるほど。あれも冷静になると何が楽しいのかわからんけどな」
「まぁな、いいんだよ。とにかく……えーと、そうそう、あれは別にお前をそっちに連れて行こうとしてやらせてるわけじゃない。お前が女になって、いかに男を篭絡するか。そのための女子力を磨くためのものだ」
ぐ、と拳を握って力説するが、やはり今野の目は笑っている。
こいつ、楽しんでやがる。
「だから。何で俺がそこまでしないといけない。それともお前は、こういうのをやって女子力とやらを上げてるのか?」
まさか世の男は皆そういう努力をして彼女と付き合っているのだろうか。
俺が言うと、今野は呆れたように、手をひらひらと振った。