ガラクタ♂♀狂想曲
「だけど祥子だったから、俺が思っていた以上にあいつは頑張ったんだと思ってるけど。なんだ、勘違いかも」
「もう会うつもりもないって、それに会うつもりもないって言ったのはデンちゃんで」
「なに言ってるか、わからない」
「桐生さん…っ」
「俺もまさか帰って来てるとは思わなかった。だからこうやって偶然にも見える再会を、祥子と一緒に楽しめないのは残念で仕方ないよ」
偶然にも見える、再会。
だけどこれが偶然でなければ、ずっと騙されていた気分だ。
「——よく考えてみればわかる。あんな状態で出て行くのに待ってろなんて台詞は言えない、普通は」
「……」
「どうする?」
そうなの
デンちゃん。