ガラクタ♂♀狂想曲
『永遠なんて、この世にないって知ってる。そんなの私、ずっと知ってる。だけどそれでもやっぱり信じてた。馬鹿だ私———』
そして静かに、ほんと音もなく。耳がいいはずの僕にすら、なにも聞こえなかったぐらい、つぎからつぎへと涙が溢れ出ていて。
近づいて抱き寄せた僕。
それを嫌がるでもなく、かといって受け入れるわけでもなく。されるがまま僕の胸に収まっていたショコちゃん。
しばらくそのままで。
どれくらいだったかな。
涙が止まったかなと思い顔を覗き込んだとき、僕と目が合った瞬間、笑ったんだよねショコちゃん。覚えてないでしょ。
『知らない男の腕に抱かれている私も同類かな』
力なくそういったあと、僕に唇を合わせてきたんだ。僕しかしらないショコちゃん。いつかいってやる。