ガラクタ♂♀狂想曲
「だけど、なーんかさ? 俺も、早く子どもほしいなあ」
「……子ども?」
「そ。男の子がいいな。母親に似るって言うしさ。きっと俺に似るより、そっちのが恐ろしいほど絶対かわいいはず」
デンちゃんは私とのこれからも考えているのだろうか。どうなんだろう。
ごろんと横になって天井を仰ぎ見たデンちゃんは、そのまま黙り込んでしまった。
「デンちゃん」
「ん」
「——なに考えてるの?」
聞くのが怖かった。
すこしだけ。
「んー…、勃ってるなって」
え。
「は?」
「だってボク男の子だもん。だからほら見て、朝は元気いっぱい」
「もお」
腰をトントンとリズムよく突き上げるデンちゃんを見て肩から力が抜けたのがわかった。
「ねえショコちゃん」
「——なに」
「俺、必ず帰って来るから今度は待っててほしい」
また、はぐらかす?
どうなのだろう。
「待ってて」
「——知らない」
「知ってて」
「んー…」
「覚えてて」
「……もー」
「俺を信じて」
「——デンちゃん」
「戻ってくる」
両肩を掴まれる。まっすぐな瞳。