ガラクタ♂♀狂想曲
ああ、私。
もしかしてデンちゃんが好きかも。
だけどデンちゃんには、瑠美ちゃんがいるんだし。アシカで、30歳だけれど——。
あのとき私、どうしてデンちゃんに電話しちゃったんだろう。私が電話なんてしなければ、はじまりもしなかった関係なのに。
デンちゃんは、どうして私に声を掛けてきたの? だけどこんなこと、聞いてもいいのかな。
「ねえデンちゃん。瑠美…、ちゃんのこと、いつから好きなの?」
「んーっと。かれこれ…、4年ぐらい?」
「……ふーん」
4年?ということは瑠美が26で…。
そりゃもちろんデンちゃんの本名とか、過去とか、性格とかも、瑠美は知っているんだろうな。
「急になに」
「——べつに?」
ただ不思議が多い。だけどここで私があんまり突っ込んで聞くのも——…、なんだしね。
だって私たち、つきあっているわけじゃないんだし。それにデンちゃんは好きな人がいるんだし。