ガラクタ♂♀狂想曲

なのにどうして、そんなに愛くるしい目で。
どうしてそんなに、愛おしいものでも見るような目ができるの。

ねえどうして。


「——私と、瑠美の大事の違いは」

「ショコちゃん」

「答えて。お願い」


ただデンちゃんが選んだ楽しい時間だけを共に過ごしただけで、わかったふうなことを言うデンちゃんにだんだん腹が立ってくる。

なんか間違ってるのかな私。


「怒ってる?」

「……ムカつくだけ」

「気持ち悪い?」

「イラつくの」


デンちゃん見てると、なんかイラついたりムカくし、それに部屋は散らかって、ゴミも溜まるし、緊張感なんてなかったし。だけど私の心の中に、いつも何かを残していく。

私ほんとはずっと気づいていたけど、気づかないフリして。

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